廃棄物コラム
電柱の分配器を捨てる前に|資源化で処分費を減らせる可能性とは 2026.08.27
通信設備の工事に携わる事業者の方であれば、全国各地の電柱でCATV(ケーブルテレビ)や音楽放送用の分配器を撤去する機会があると思います。
撤去した分配器は、アルミ製の筐体に配線や端子が付いたままの状態で回収されることが多く、そのまま産業廃棄物として処分してよいものか、判断に迷った経験はないでしょうか。
結論を先にお伝えすると、こうした分配器は金属相場の状況によって、資源として評価できる可能性があります。
この記事では、屋外型分配器がどのような扱いを受けるのか、評価に影響する条件、相談前に準備しておきたい情報を、廃棄物管理の専門家の視点からご紹介します。
目次
- 1. 電柱から撤去した分配器、産業廃棄物として処分していませんか
- 2. 結論:金属相場によっては資源として評価できる可能性があります
- 3. 対象となる分配器はこのようなもの
- 4. 評価に影響する条件
- 5. 保管・分別のポイント
- 6. 注意点
- 7. 相談前に準備してほしい情報
- 8. まとめ
1. 電柱から撤去した分配器、産業廃棄物として処分していませんか
通信設備工事では、電柱に取り付けられていたCATV・音楽放送用の分配器を撤去する機会があります。
分配器は屋外で使われる機器のため、アルミ製の筐体に配線や端子が付いたまま撤去されることが多く、大きな袋にまとめて回収されることも少なくありません。
こうした部品は、これまで産業廃棄物として処分されることが一般的でした。しかし、まとめて処分してしまう前に、資源として評価できないか確認する余地があります。
2. 結論:金属相場によっては資源として評価できる可能性があります
屋外型の分配器(CATV・音楽放送用、アルミ製筐体)は、金属相場の状況によって、有価物として買取の対象になる場合があります。
実際に、こうした分配器について、4社共同で年間3000トンの買付実績があります。
ただし、金属相場は常に変動するため、「必ず買い取れます」とお約束することはできません。材質、状態、数量などを確認したうえで、評価できる可能性をご案内する、という形になります。
3. 対象となる分配器はこのようなもの
対象の一例として、電柱に設置されていた屋外型の分配器があります。CATV(ケーブルテレビ)や音楽放送の信号を分けるための機器で、外側の筐体はアルミ製です。
撤去された分配器は、配線や端子が付いたままの状態で、大きな袋にまとめて持ち込まれることがあります。

このように、金属の筐体と配線・端子などが混ざった状態のスクラップは、業界では「ミックスメタル」や「雑品」と呼ばれることがあります。
単一の金属だけでできた部品と違い、分別や成分の見極めに手間がかかる品目です。
4. 評価に影響する条件
分配器のような部品は、素材の混在具合や状態、数量によって評価が変わります。筐体のアルミ以外にも、内部の配線に使われる銅や、端子部分の金属など、複数の素材が混ざっている状態です。
この混在の程度や、樹脂・ゴム被覆がどの程度付いたままかによって、査定の内容は変わってきます。

また、金属そのものの相場が変動するため、同じ部品でも時期によって評価が異なることがあります。
分配器は当初、産業廃棄物として扱われていましたが、金属相場の上昇にともなって有価物として扱われるようになった、という経緯があります。
5. 保管・分別のポイント
分配器を含むミックスメタル・雑品を保管する際は、次のような点を意識しておくと、その後の確認がスムーズになります。
・可能な範囲で、他の廃棄物と分けて保管する
・水濡れや土砂の混入を避ける
・撤去した現場や工事の種類が分かるようにしておく
・数量や重量が把握できる状態にしておく
すべてを完璧に分別する必要はありません。分かる範囲で構いませんので、現状のまま写真を撮って相談していただくところから始められます。
6. 注意点
ここまでご紹介した内容には、いくつか注意していただきたい点があります。
まず、同じ分配器でも、ご相談いただく時期の金属相場によって評価が変わることがあり、「必ず買い取れます」とお約束することはできません。
また、写真だけで正確な材質や重量を判断することは難しく、最終的な評価には現物の確認が必要になる場合があります。まずは写真を送っていただき、そこから確認を進めるという流れになります。
7. 相談前に準備してほしい情報
スムーズにご相談いただくために、次のような情報・写真をご用意いただけると助かります。
・対象物の全体写真、銘板や刻印が分かる近接写真
・材質、品名、用途、発生工程(通信設備工事にともなう撤去である旨など)
・おおよその数量、重量、寸法
・保管場所、積込み条件、希望時期
すべてがそろっていなくても構いません。分かる範囲で構いませんので、まずは写真を送っていただくところから始めていただけます。
8. まとめ
・電柱から撤去したCATV・音楽放送用の分配器(アルミ製筐体)は、当初は産業廃棄物として扱われていましたが、金属相場の上昇により有価物として買取実績があります(4社共同・年間3000トン)
・金属相場は変動するため「必ず買い取れます」とはお約束できませんが、材質や状態を確認したうえで評価できる可能性があります
・分配器のように複数の金属が混在した部品は、業界で「ミックスメタル」「雑品」と呼ばれ、分別の手間はかかるものの資源として評価できる場合があります
・保管時は他の廃棄物と分けて水濡れを避けるなど、簡単な工夫で確認がスムーズになります
全国の電柱工事にともなって出る分配器の処分にお困りの場合は、処分する前に、対象物の写真を撮ってご相談ください。対応できる範囲については、内容を確認したうえでご案内します。