廃棄物コラム
撤去したケーブルを処分に出す前に|中身と荷姿で分けるだけで、資源に回せる分が見えてきます 2026.10.28
設備の入れ替えや撤去の工事が続くと、外したケーブルが置き場に少しずつたまっていきます。ドラムに巻いたもの、短く切ったもの、端子が付いたもの。気づくと区別なく積まれていて、置き場が埋まっていきます。
まとめて処分に出せば片づきますが、資源として見られたはずの分まで、混ざったごみとして扱われます。
この記事では、担当になったばかりの方でも今日からできる分け方と、引き渡す前に確かめておくことをご紹介します。実際にいただいたご相談をもとにしています。
目次
- 1. 撤去したケーブルは、中身で扱いが変わります。
- 2. 担当者が自分でできる、3つの分け方
- 3. 触る前に確かめること
- 4. 持ち主と出どころを、メモしておきます。
- 5. 銅の値段は動きます。だから分けておきます。
- 6. 写真は2枚で足ります。
- 7. まとめ
1. 撤去したケーブルは、中身で扱いが変わります。
ケーブルの値打ちを決めるのは、中に入っている銅です。同じ「ケーブル」でも、中身は種類によって違います。
- ・電気を送るケーブル:中に銅の線が入っています。
- ・電話線やLANケーブルなどの通信のケーブル:細い銅の線が何本も入っています。
- ・光ファイバーのケーブル:中の芯は石英ガラスでできていて、銅は入っていません。
専門家が使う3つの言葉を、やさしく
- ・比重(ひじゅう):同じ大きさで比べたときの重さです。水を1とすると、銅は約9、ケーブルの外側のビニルは1.2〜1.6ほどです。同じ大きさなら、銅はビニルの6倍前後の重さになります。
- ・銅の率(どうりつ):ケーブル全体の重さのうち、中の銅が占める割合です。
- ・歩留まり(ぶどまり):ケーブルから銅を取り出したときに、実際に取れる銅の割合です。
ケーブルの値打ちは中の銅で決まるので、銅の率が高いほど、資源として見られる部分が大きくなります。
| ケーブル | 1kmの重さ | うち銅 | 銅の率 |
|---|---|---|---|
| 電気のケーブル(VVF 1.6mm・2本) | 85kg | 約36kg | 約42% |
| 電気のケーブル(VVF 2.0mm・2本) | 115kg | 約56kg | 約49% |
| 電気のケーブル(VVF 2.6mm・2本) | 180kg | 約95kg | 約53% |
| LANケーブル(カテゴリ6・8本) | 約37kg | 約15kg | 約40% |
同じ作りのケーブルなら、太いほど銅の率が上がります。同じ長さで比べると、太い電気のケーブルには、LANケーブルの6倍以上の銅が入っています。見た目は同じ「ケーブルの山」でも、中の銅の量は大きく違います。
だから、混ぜたままだと、銅の多いケーブルも、銅の少ないケーブルや銅の入っていない光ファイバーと一緒に扱われます。分けておけば、銅の多いものは資源として見られ、残りを処分に回せます。資源に回る分だけ、処分するごみが減り、その分の処分費も減ります。

2. 担当者が自分でできる、3つの分け方
特別な道具は要りません。置き場の中で、次の3つを分けて置くだけです。
- 1. 種類で分けます。電気を送るもの、通信のもの、光ファイバーを、別の山にします。見分けがつかないものは、無理に分けずに一つにまとめておきます。
- 2. 荷姿で分けます。ドラムに巻いたもの、短く切ったもの、端子や金具が付いたものを、分けて置きます。
- 3. ケーブル以外を混ぜません。結束バンドの袋、外した床の板、段ボールなどは、別の場所に置きます。
被覆をむくなどの手間をかけるかどうかは、量とそのときの値段を見て、一緒に決めます。まずは置き分けるだけで構いません。
エコ・コンシェルジュでは、最初から混ざらないようにすること、捨てるところから分別することを大事にしています。窓口は当社ひとつです。進め方や費用については、状況をうかがったうえで、より良いプランをご案内します。
3. 触る前に確かめること
撤去したケーブルの中にも、まだつながったままの線が残っていることがあります。電気や通信が止まっているかを、工事の担当の方に確かめてから触ってください。
床の下や天井の裏から引き抜いたケーブルには、ほこりや、切り口のとがった金属が付いていることがあります。手袋をして扱ってください。

4. 持ち主と出どころを、メモしておきます。
銅を含む金属くずを買い取る業者には、売る相手の名前や会社名を確かめ、取引を記録して3年間保存することが、法律で義務づけられています(盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律。2026年6月1日に全面施行)。切断された銅線ケーブルも対象です。
ですから、引き渡すときには「どの工事で、どこから外したケーブルか」「持ち主はどこか」を聞かれます。外したときに、工事の名前と日付、外した場所をメモしておけば、その場で答えられます。
何年も前から置かれていて、誰が置いたか分からないケーブルは、持ち主を確かめてから出します。確かめるための整理は、当社が一緒に行います。
5. 銅の値段は動きます。だから分けておきます。
銅の値段の目安(銅建値)は、JX金属が公表していて、改定のたびに変わります。ケーブルの評価も、そのときどきの値段で動きます。
分けておくほど、銅の多いケーブルをそのときの値段に当てて見られる部分が、はっきりします。買い取れるかどうかは、そのときの相場で確かめてからお伝えします。
電線の資源化については、電線・ケーブルを捨てる前に|「資源化」で処分コストを減らす方法でもご紹介しています。
窓口は当社ひとつです。どこに費用がかかり、どこが資源になるかの見きわめから、搬出の手配まで、こちらで進めます。進め方や費用については、状況をうかがったうえで、より良いプランをご案内します。
6. 写真は2枚で足ります。
迷ったら、写真を2枚撮ってお送りください。
- ・ケーブルを置いている場所の全体が分かる写真を1枚。
- ・ケーブルの切り口が分かる写真を1枚。中の線の太さが見えると、種類が分かりやすくなります。
お問い合わせフォームから、工事の名前と、電気や通信が止まっているかどうかを添えてお送りください。通電中の設備には近づかず、安全に撮れる範囲で構いません。
7. まとめ
- ・ケーブルの値打ちは、中の銅で決まります。電気のもの、通信のもの、光ファイバーを分けて置きます。
- ・荷姿(ドラム・短く切ったもの・端子付き)でも分け、ケーブル以外は混ぜません。
- ・触る前に、電気や通信が止まっているかを確かめます。
- ・銅を含むケーブルは、引き渡すときに出どころを聞かれます。工事の名前と日付、外した場所をメモしておきます。
- ・分けておけば、資源に回る分だけ、処分するごみと処分費が減ります。窓口は当社ひとつです。
お電話は052-777-2701、平日 9時〜18時です。
作業と引き取りは、24時間・365日対応できます。夜間や休日に作業したいときも、ご相談ください。
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