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廃棄物コラム

キュービクルを捨てる前に|資源化とPCB確認のポイントとは 2026.08.16

キュービクル(高圧受電設備)の更新工事や建物の解体にともなって、古い本体を撤去することになった、という施設管理担当者の方は少なくないと思います。電気工事業者に撤去工事を依頼しても、外した本体や内部の変圧器・遮断器をどう処分すればよいのかまでは、決まっていないことがあります。

屋上などの高所に設置されていることが多く、搬出のイメージがつかみにくいことに加えて、内部に古い油入り変圧器がある場合はPCB(ポリ塩化ビフェニル)を含んでいないか気になる、という声も聞きます。この記事では、キュービクル本体を処分する前に確認しておきたいポイントを、資源化の可能性とPCBの注意点の両方から整理します。

目次

  1. 1. 古いキュービクル、撤去後の本体はそのまま処分するしかない?
  2. 2. 内部の金属は資源として評価できる場合があります
  3. 3. 高所に設置されていることが多い設備だからこそ
  4. 4. 古い油入り変圧器で気をつけたいこと(PCBの確認)
  5. 5. 材質が分からなくても相談できます
  6. 6. 相談する前に準備してほしい情報
  7. 7. まとめ

1. 古いキュービクル、撤去後の本体はそのまま処分するしかない?

自家用電気工作物として設置されているキュービクルは、法定点検や老朽化にともなって更新時期を迎えることがあります。更新工事や建物の解体で撤去した本体は、そのまま産業廃棄物として処分する以外に選択肢がないと思われがちです。

しかし、外箱や内部の変圧器・遮断器・配線・制御盤といった部品は、材質や状態によって資源として評価できる場合があります。処分してしまう前に、一度写真を確認してもらうという選択肢があることを知っておくと、判断の幅が広がります。

2. 内部の金属は資源として評価できる場合があります

当社では、金属資源の買取・再資源化を事業のひとつとしており、対象品目には配線や制御盤も含まれます。一見すると廃棄物にしか見えないものでも、材質ごとに分別し、異物を取り除き、保管方法を見直すことで、評価が変わる場合があります。

撤去済みのキュービクル本体(変圧器・遮断器等を含む)について、これまでに数多くのご相談をいただいています。すべてが買取につながるわけではありませんが、「資源リサイクルにご協力いただきたい」という考えで対応しています。

キュービクル内部には、放熱フィンの付いた機器(変圧器状のもの)や、端子・ケーブルなどの配線部分が収められています。外からは価値が分かりにくい部分ですが、材質を確認したうえでご案内できます。

3. 高所に設置されていることが多い設備だからこそ

キュービクルは屋上や建物の高所に設置されていることが多く、撤去・搬出のイメージが湧きにくいという声をよく聞きます。高所・大型物の搬出については対応実績があり、数量の条件は設けていないため、1個からでも相談いただけます。

以前対応した現場のひとつに、3階建ての鉄工所の解体工事にともなうキュービクル撤去がありました。この案件では、PCBのサンプル採取と、電気を止める停電作業をあわせて実施しています。あくまで一例であり、現場によって進め方は異なりますが、高所での作業を含めて相談できる材料としてご紹介します。

屋上に設置されたキュービクルの扉を開放し、フルハーネスを装着した作業員2名が作業している様子
屋上に設置されたキュービクルを開放し、安全帯(フルハーネス)を装着した状態で内部を確認している場面です。上記の鉄工所解体工事の現場で撮影したものです。

4. 古い油入り変圧器で気をつけたいこと(PCBの確認)

キュービクル内部の変圧器やコンデンサが古いタイプの場合、絶縁油にPCB(ポリ塩化ビフェニル)が含まれていないか確認が必要になることがあります。PCBを含む廃棄物は、PCB特別措置法にもとづき処分期限が定められています。低濃度PCB廃棄物(基準値0.5mg/kgを超えて汚染されたもの)の処分期限は、令和9年(2027年)3月31日です(環境省「低濃度PCB廃棄物早期処理情報サイト」)。2026年8月時点で、期限まで1年を切っています。

ただし、写真や外観だけでPCBを含むかどうかを判断することはできません。PCBの分析・処分は、提携している専門の協力業者が対応します。サンプル採取については設備の状態によって対応が分かれ、老朽化してトランスの蓋が固着しているような特殊な設備の場合は、熟練の技術を持つ協力業者に依頼します。状態が良く採取しやすい設備であれば、当社が現場で採取することもあります。正式な判定・分析・除去は、法令にもとづき必要な資格や許可を持つ専門事業者が行うべき作業であり、当社が直接分析・処分を行うわけではありません。

3章でご紹介した鉄工所の解体現場でも、実際にこうしたサンプル採取を行いました。

キュービクル内のトランス内部からサンプル瓶へ絶縁油を採取している近接写真
トランス内部から、サンプル瓶に絶縁油を採取している場面です。PCB確認の第一段階として、こうしたサンプル採取を行います。

5. 材質が分からなくても相談できます

「古い機種で型式が分からない」「刻印や銘板だけでは材質を判断できない」という場合でも、まずは現物や写真を確認したうえでご相談いただけます。刻印や銘板の情報だけでは材質を確定できないこともあり、必要に応じて成分確認や専門的な判定を行うこともあります。

現物を確認しないまま価格や材質を断定することはできませんが、写真や状況を教えていただければ、確認できる範囲からご案内します。

6. 相談する前に準備してほしい情報

スムーズにご相談いただくために、次のような情報・写真をご用意いただけると助かります。

・対象物の全体写真、銘板や刻印が分かる近接写真
・材質、品名、用途など分かる範囲の情報
・おおよその数量、重量、寸法
・付着物、油、樹脂、異物の有無
・保管場所、積込み条件、希望時期

すべてがそろっていなくても構いません。分かる範囲で構いませんので、まずは写真を送っていただくところから始めていただけます。

まとめ

・キュービクル本体・内部の変圧器や配線、制御盤は、材質や状態によって資源として評価できる場合があります
・撤去済みキュービクル本体の買取・引取について、これまでに数多くのご相談をいただいています
・屋上などの高所設置・大型物の搬出にも対応実績があり、1個からでも相談できます
・古い油入り変圧器はPCBを含む可能性があり、分析・処分は協力業者が、サンプル採取は設備の状態に応じて当社または協力業者が対応します
・材質が分からない場合も、写真や現物を確認したうえでご案内します

更新や解体でキュービクルを撤去する予定がある、あるいはすでに撤去して保管している、という場合は、処分する前に本体・内部機器の写真を撮って、まずはご相談ください。当社が持つ東海地区最大級のネットワークを活かし、高所での搬出を含めてご相談いただけます。

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